宗方仁の親友桂大悟登場!もうその時仁の命はわずかであった!

ひろみがアメリカへ羽ばたこうとしたその矢先、宗方コーチは病の再発で寝込んでしまいます。宗方コーチはこの再発でもう自分の命はそう長くないと感じ取りました。

ですが自分の病のことを何も知らないひろみに対して、自分が死んだ後にこのひろみに託せる人間と言えば、昔一緒にテニスをしていた親友の桂大悟しかいません。あの時、宗方コーチが試合中に倒れて、再起不能と知らされた時に消えてしまったダブルスの相手こそ、あの桂大悟だったのです。

あれ以来桂大悟も自らテニス界を引退し、永平寺に住みこんでお坊さんになりました。

宗方コーチは親友に手紙を書いて、すぐに来てくれるように頼みます。そしてここで初めて桂大悟が登場します。宗方コーチは、大悟にひろみを紹介します。ひろみはコーチの親友がお坊さんだということに驚き、どうして私をこの人と引き合わせたのか不思議に思います。

自分の死を覚悟した宗方コーチは、大悟に自分が死んだらひろみの専属コーチは全て大悟に任せると頼みます。勿論大悟は引き受けますが、「まだまだこれからだよ、仁。死ぬなよ。」「いや、もう俺はやれるだけのことはやってきた。大悟、後のことはよろしく頼む。」

2人で懐かしい話を語っていたら、とうとう宗方コーチは倒れてしまい、病院へと運ばれます。宗方コーチが入院したことを聞かされて、激しく動揺するひろみでしたが、あくまで彼は自分の命がもう長くないことを隠し続け、「無理やり入院させられたんだ。」とひろみに心配かけまいとします。

世界へ羽ばたく時が来たのに、宗方コーチはひろみに同行することは出来ません。

そしてひろみ達一行が渡米しようとした瞬間、宗方コーチは最後の日記に「岡、エースをねらえ!」と一筆書いて息を引き取りました。

宗方コーチが亡くなったことは、渡米中のひろみには一切知らせず、周囲が悲しみに包まれました。

何も知らないひろみは只必死に宗方コーチがアメリカに来るのを待ち続け、世界の試合へ次々とのぞんでいきます。ひろみは順調に勝ち続け、世界大会の優勝戦へとうとう進みます。ひろみなりにベストは尽くしたものの、惜しくも準優勝でした。

銀メダル獲得したひろみです。これを持ちかえれば、宗方コーチはきっと喜んでくれる!と信じていました。ですがもうすでに宗方コーチの死を知っているお蝶夫人や藤堂さんはそんなひろみを見ていて、帰国後、どんな激しい悲しみが彼女に降りかかるのかと思うと居てもたってもいられませんでした。

全試合を終えて、ひろみ達は帰国します。空港に出迎えてきた両親に、「ねえ、コーチまだ入院してるの?このメダル早く見せたいんだけど。」すると両親は「ひろみ、今夜はもう遅いよ。今何時だと思ってるの?」「あ、本当だ。じゃあ明日の朝起きたら。」

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家に戻ると、ひろみは宗方コーチの日記を両親から手渡されます。ひろみは「どうしてここにコーチの日記が?」と戸惑いつつも読み始めます。

日記の内容は、宗方コーチが親友桂大悟を、自分のところへ呼んだいきさつが書いてありました。最初は大悟がひろみのことを男子だと思っていたことなど。

そしてどんどん読んでいくうちに、コーチは自分の死が近い事を書き綴り、最後の1行に「岡、エースをねらえ!」で終わり、後のページは白紙でした。ここでひろみはすでに宗方コーチがもうこの世にはいないことを知り、一気に哀しみのどん底に突き落とされ、魂が抜けたようになっていきました。

宗方コーチを亡くした悲しみから立ち直れないひろみを今後、桂大悟はどのようにしていくのでしょうか。

藤堂&尾崎のコンビ!二人は実にベストなキャラクターである

県立西高校の男子テニス部のプリンスは何といっても、藤堂&尾崎のコンビです。尾崎さんはキャプテンであり、藤堂さんは生徒会の会長を務めています。彼らはなかなか学校内では重要な存在です。

藤堂さんは、ひろみがいきなり選手に選ばれたことに驚き、「宗方さんは一体何を思って彼女を選手に選んだのだろう?これには何か深い理由がありそうだ。」と尾崎さんに話します。

そしてひろみが厳しい特訓に耐えかねて、密かに涙している所に現れて、優しく励ましたり、試合でひろみが足をけいれんして棄権となった時も、彼は自転車の後ろにひろみを乗せて家まで送るなどなかなか優しい男子高生です。でもそれはゆくゆくはお互いが魅かれあう前ブレでもあったのです。

しかし、宗方コーチのますます激しくなる特訓といつもひろみにつきっきりでいる場面を見せられるとさすがの藤堂さんもコーチに対して、嫉妬心を抱くようになりました。そしてひろみと藤堂さんがお互いに好きだと分かった宗方コーチは、夜藤堂さんを呼び出して、「岡を好きなのか?」と問いただします。すると藤堂さん、男らしく「好きです。」

ひろみを一流選手に育てているうちは、お互いの恋をコーチに預けるような形にはなってしまいましたが、藤堂さんはそれを受け入れ、ひろみの成長を見守っていくしかありませんでした。

さて、親友の尾崎さんはと言いますと、実は彼はお蝶夫人に思いを寄せています。しかし藤堂さんほど尾崎さんは、お蝶夫人に自分の思いを伝えることが出来ず、正式に付き合うことなく終わってしまいました。

藤堂さんと尾崎さんは、中学の頃からテニスではダブルスを組んでおり、そのプレイぶりは誰もが驚くほどの高レベルです。でもいかに息ピッタリの2人であっても、最初からそうだったわけではありません。

アニメ版で、ひろみが初めてお蝶夫人とのダブルスを組まされて悩んでいた時に、2人はひろみにわざと聞こえるようにして、自分たちのダブルスを始めた時のことを話します。なかなか上手くいかないダブルスで、2人はしょっちゅう喧嘩をしていました。

だからダブルスだって、誰でも最初から上手くいくはずがない、色んないざこざを乗り越えて初めていいコンビになれる!と2人はひろみが聞いていないふりをしつつも、影ながらに励ましていたのです。

2人のダブルスの話を聞いたひろみは、「藤堂さん、尾崎さんありがとう。」と感謝し、お蝶夫人とのダブルスの練習の特訓に耐えていきます。それにひろみが出る試合には、必ず2人は応援しています。

藤堂さんとひろみが相思相愛になり、尾崎さんは2人の仲を茶化すなどちょっと子供っぽい面もあります。

さて、アナタは藤堂さんか尾崎さん、どちらがタイプですか?

やがてひろみと藤堂さんはテニス界のヤングカップルとなります。今まで宗方コーチに禁じられていたお互いの恋を許されたとき、2人は世界のトップ選手として羽ばたく時でもありました。

勿論尾崎さんやお蝶夫人も一緒でした。

藤堂さんと尾崎さんは、エースをねらえ!の物語の中で最大の男性ベストキャラクターです。いつも行動は一緒で、その上ひろみを応援したりして本当に素敵です。

それに彼らは宗方コーチを尊敬していました。何故尊敬していたかは、それは宗方コーチが昔テニスのトッププレイヤーだったことを知っていたからです。

新聞記者千葉ちゃん!ひろみのひたむきなテニスプレイに魅かれた!

県立西高校の新聞部部長の千葉鷹志は、男子テニス部の藤堂さん、尾崎さんとは親友でもあり、主に彼は運動部の活躍ぶりを取材し、新聞にしています。

ですがこの千葉ちゃん、(藤堂さん達からたまに呼ばれることがあります。)岡ひろみを見た瞬間から一目ぼれをしたらしく、彼女のプレイぶりを新聞にして、女子テニス部に激しい反感を買ったことがあります。

「テニス部の新しい顔誕生!」みたいな形で、ひろみのプレイ姿をカメラに収めるようになり、以後彼女のテニスプレイを撮影することとなります。でも写真撮影の腕前は大したもので、岡ひろみの姿を写した写真がコンクールで入賞したこともあります。

千葉ちゃんは、どんな境遇にも負けないひろみに魅かれ、好きになりますが決して両想いになることはありませんでした。ひろみが藤堂さんに恋したことを知っても、決して嫉妬することなく、暖かく見守り続けながら、ひろみを撮り続けるのでした。

しかしアニメ版では、いきなり選手に抜擢されたことで、ひろみに原稿用紙を渡して「選手にされた心境などを書いてほしい。」と強引に頼みます。ひろみは選手にいきなりされたことで凄いプレッシャーなのに、千葉ちゃんはそんなひろみの気持ちも分からない人なんだなって印象を受けました。

テニス部の合宿にも、千葉ちゃんはカメラを撮る為に同行しますが、宗方コーチの厳しいトレーニングで、ひろみが疲れ果てて倒れてしまった時にはさすがに怒り心頭になります。

「やりすぎじゃないんですか、コーチ!何故そこまでやる必要があるんですか!」「部外者は口を出すな!」「出します!」宗方コーチと少しいい争いにはなりましたが、やはり千葉ちゃん、心底からひろみのことが好きだったんですね。

やっぱりここでもヒロインはモテモテだってことがよく分かります。(笑)

その後の千葉ちゃんは、ひろみのテニスフォームを撮影し、宗方コーチに渡しています。そして宗方コーチがその写真を見せて、ひろみのプレイの欠点などを教えます。まあ、千葉ちゃんはひろみとコーチのために、結構役に立っていたと言えます。

あ、千葉ちゃんは別にニックネームがありました!通称おチバです。

千葉ちゃんは新聞部の部長ですので、スポーツはやっていないのかな?って思いましたが、アニメでは一切触れられていませんが、実は彼は空手の名手でもあるのです。

銀縁のメガネかけて、いかにもそんなふうには見えませんが、かなり空手のレベルは高そうです。別に空手教室にでも通っていたんでしょうか?

でも彼はひろみ一筋で、他の女性には興味も示しませんでした。テニス部にはお蝶夫人や他にも美女は沢山いたでしょうが、どういうわけか千葉ちゃんは、ひろみが好きで仕方ありませんでした。

藤堂さんや尾崎さんと3人でよく行動するので、本当に仲がいいんだな~と感じます。噂話はやはりひろみが中心で、藤堂さんにして見れば「何だ、こいつも彼女のことを…!」と気づいていたに違いありません。

テニス部でもない千葉ちゃん、結構登場する場面は多かったです。男性キャラの中で一番ムードメーカー的存在だったと言えます。

宗方コーチの異母兄妹緑川蘭子!兄と知らない間は恋をしていた?

女子高生にして、身長170センチの緑川蘭子は、お蝶夫人の最大のライバルです。長身から来るサーブはもう男子並みで、男子選手を練習相手にプレイすることも多々あります。

ひろみが蘭子と初めて試合にぶつかった時は、見事にラブゲーム(1点も取れない)で完敗し、すっかり自信喪失になってしまいました。「コートに立つのが怖い!あんなに才能のある人とはもう戦えない!」宗方コーチは「勝負がかかってるんだから、誰だってコートに立つのは怖い。この俺もな。」とひろみを励まし、「蘭子が最初からあんなプレイをしてたと思うのか?あれは蘭子の努力の結晶だ。もう二度と素質などということは口にするな。」とも言います。

さて、蘭子は宗方コーチとは異母兄妹であることは、皆さんご存知ですね?でもこの蘭子が初めてテニスを教わったのは、何と兄の宗方コーチだったのです。

蘭子は中学時代、皆より目立って身長が高いことにコンプレックスを感じており、いつも孤独感を感じていました。そして蘭子が中学2年生の夏休みに友人から男性の大学生を紹介してもらい、テニスを教えてもらうことになりました。

男子大学生から、長身を生かしたテニスの初歩的なトレーニングを教えてもらい、蘭子はどんどん自分が身長が高いことに対してのコンプレックスが消えていきました。真剣にテニスを教えてくれる男子大学生…!!蘭子はその男子大学生を段々意識していくようになっていきます。

そしてどんどんテニスの腕を上げていく蘭子でした。すっかり明るい女子中学生になり、毎度その男子大学生に会うことが楽しみになり、テニスも好きになっていきました。

自分の長身を生かしたプレイを誉めてくれた男子大学生の存在が、蘭子の人生を大きく変えました。蘭子はこの大学生に対し、恋めいたものを秘めるようになりました。

「蘭子、このごろ明るくなったじゃない?」「ああ、テニスしてるからよ。お母さん。」嬉しそうに母に話す蘭子です。恋する女の子に変わっていました。

「そのテニスを教えてくれるコーチがまた素敵なの!」「素敵な人?」「そう!宗方仁って言ってね。」その会話中、母の顔色が豹変します。「蘭子、その人はいけないの!恋しちゃいけない相手なの!その人はあなたの半分血を分けた兄さんなのよ!」

母からのその言葉で蘭子は大ショックを受け、たちまち涙します。「そんな!私に初めて自信を持たせてくれた人が!大好きになった人が私の半分血のつながった兄さんだったなんて~!!」

そうなんです、蘭子の友人が紹介した男子大学生こそが、宗方コーチだったのです。彼自身は蘭子に出会ってからもう最初から、彼女が実の妹だということは知っていました。

宗方コーチがまだ小学生だった頃、父が自分と母を捨てて別の女性と再婚し、蘭子が生まれたことも知っていたのですから…!!

兄と知らない間は1人の男性として恋をしていた蘭子でしたが、その後は兄だということを受け入れて、彼を「仁」と呼んで接していきます。でもこの兄妹、かなり年齢が離れています。

宗方コーチが27歳で、蘭子は高校2年生ですから16歳か17歳なので、10歳は離れていることになります。

母を捨てた父は許せないけど、自分に年の離れた妹が出来たことで宗方コーチもかなり複雑な思いを抱いていたことでしょう。でも結局は宗方コーチは蘭子を可愛がっていました。テニスを真剣に教えたくらいですから!

兄にとって、年の離れた妹は可愛いって言いますからね。(笑)

ひろみを猛特訓する宗形コーチ!実はこんな秘密が彼には隠されていた

ひろみと出会ってから、猛特訓をする宗方コーチ。彼は何故こんなにひろみに対して猛特訓、トレーニングをさせていたのでしょうか?

素人同然のひろみをいきなり選手に選んだり、他の選手を帰した後でもひろみ1人残して厳しい練習を叩き込むなど、本当にスパルタコーチと言っていいほど過言ではありません。まだ何も分からなかった時、宗方コーチはひろみに対して、厳しすぎる、あるいは冷たい人の印象しかありませんでした。

誤解と冷たい視線の中で苦しむひろみであっても、何故そこまでして宗方コーチはひろみを鍛え続けて行くのか?これには色んな秘密が隠されていました。

宗方コーチはひろみがまだ素人であっても、彼女のプレイに密かな才能を見出し、「これだ!これが俺の探し続けてきたものだ!」と残された命をかけてひろみを自分に相応しい選手だと判断、育てるために猛特訓をするようになったのです。

そしてひろみが素直に自分についてきてくれるので、宗方コーチ自身もひろみを上級の選手に育てて行くことに生きがいを感じ、なお一層厳しいハードトレーニングをひろみにやらせていきます。

ひろみが「私のテニスを教えて下さい。」と訴えるとコーチは、「お前の方からそういってくるのを俺は半年以上待った。」と答えます。「私のテニス」とは、宗方コーチ自身が思っていた女子を超えた男子並みのプレイヤーに育てることでした。

「俺についてくるには、女であることを忘れろ!女であることを超えるんだ!」ひろみもまた宗方コーチの男子並みのハードトレーニングをこなしつつ、ついていくのでした。

不治の病で二度とテニスの出来ない体となり、それに余命宣告までされた宗方コーチではありますが、こんなに真剣に打ち込める選手に出会えて、ある意味最後の充実感、幸せな時期だったと言えます。

しかもひろみはコーチに余命宣告があったなんて事実は全然知りません。でもひろみの方も専属コーチがついたお蔭でどんどんテニスの腕前を上げていきました。しかも短期間でお蝶夫人と互角に戦えるようになっています。これもコーチの指導の賜物です。

しかし、コーチにはまだ謎めいた秘密がありました。コーチは子供の頃に母親を病気で亡くし、父親に対しては激しい憎しみを抱いていました。

コーチの母親は19歳で彼を産んでいますが、父親の浮気により捨てられてしまいます。元々病気がちだった母親をコーチは看病していましたが、8歳の時に亡くなり、祖父母の元に引き取られました。

それから父親は別の女性と再婚し、その間に生まれたのが蘭子なのです。

病気がちでも1人で自分を育ててくれた母親。コーチはひろみが亡くなった母親に似ていることから、その面影をひろみに重ねていたのです。

ひろみを一流プレイヤーとして育てて行くのが、宗方コーチの残された人生だったのです。

一時ひろみが藤堂さんと恋に陥った時に、「恋に溺れるな!」と激しく叱りますが、それは愛情の証でもあったんですね。折角一流プレイヤーとしての階段を登りつつあるのに、恋などは持っての他!と宗方コーチの中にはあったんです。

でも宗方コーチがひろみを愛していたのは、恋愛感情ではなく、母親の面影を重ねた思いから来ていたんですね。幼くして母親を亡くした宗方コーチは、きっともっと母親の愛情に溢れたかったのかもしれません。

ひろみに出会い、選手として育て上げ、27歳の若さで他界してしまった彼は幸せな最期を迎えることが出来ました。改めて合掌。

テニス界のクイーンお蝶夫人!女子高生なのに何故「夫人」がつくの?

ひろみの憧れお蝶夫人。お蝶夫人の本名は竜崎麗香で、まさしく本名までもが美しい名前です。竜崎理事が父親であり、7歳にして初めてラケットを握り、父の元でテニスの幼少教育を受けます。

そして西高校ではテニス王国のクイーンとして、全部員から尊敬されていました。テニスの腕前も超高校級と言われ、今まで試合で1度も負けたことのないお蝶夫人です。ひろみはお蝶夫人に憧れてテニス部に入部したと言っていますが、実はこのお蝶夫人こそがひろみをテニス部に誘っていた、とのエピソードもあります。

入学したてのひろみがコートでプレイしているお蝶夫人を見ていて、それに気づいたお蝶夫人がクラブに誘ってくれた回想シーンが原作にはあります。蝶の様に可憐に舞う姿は、どの選手も憧れの的。本当にお蝶夫人はテニス界のクイーンです。

でもこのテニス界のクイーンお蝶夫人は、高校2年生の女子高生です。勿論10代の未婚ですし、「夫人」がつくのにいささか違和感があるのではないかと思いますが、アニメを見ていた時はそんなことは一切感じませんでした。

宗方コーチでさえも「お蝶」と呼んでいたくらいですからね。

ですが竜崎麗香こと、このお蝶夫人ですが、何故女子高生なのに「夫人」がつくのか皆さん不思議に思いませんか?これは原作では一切出てきませんでしたし、あれこれ調べても何も分かりませんでした。

そもそもお蝶夫人のニックネームの由来は一体何だったのか?詳細を調べてみますと?小説・マダムバタフライ・蝶々夫人から来ています。

この小説はアメリカのジョン・ルーサー・ロングが原作者です。

これは原作者の考案したことでしょう。お蝶夫人と蝶々夫人。まさしくダブルペアって感じです。

原作ではひろみはいつもお蝶夫人と呼んでいました。アニメでは「竜崎さん」「竜崎先輩」など名字で呼んでいたことが多かったです。マキとおしゃべりしている間だけお蝶夫人と言っていました。

お蝶夫人はテニス界のクイーンと言うことも有り、かなりプライドも高い女性です。試合には一度も負けたことが無いので、負けることを常に嫌い、自分のプレイにいつも誇りを持っていました。

でも原作の中で1度だけ負けそうになった場面があります。それは緑川蘭子との試合の最中でのことです。蘭子の男子並みのプレイに押されそうになり、お蝶夫人は苦戦を強いられます。

スマッシュでお蝶夫人は、蘭子に絶好球を打たせるようなボールを返してしまい、蘭子が「もらった!」勿論蘭子はチャンスを迎えます。そしてお蝶夫人は「ああ!やられる!」

しかし蘭子は不運にもラケットごと手首を地面に叩きつけてしまい、負傷し、そのまま棄権となってしまいました。この後蘭子は「仁!」と泣きついていくシーンがあります。

その後で蘭子とお蝶夫人はいい争いの喧嘩になりますが、「あたくしはあなたに勝つ自信があったわ!」ここでも蘭子に追い詰めらたお蝶夫人であっても、やはり負けることなど考えられなかったのです。

蝶の様に舞うプレイが麗香をお蝶夫人と呼ばせることとなったんですね。でも現実に蝶の様にテニスでプレイ出来るのでしょうか?水泳で「バタフライ」の競技名がありますが、あれだって日本語に訳せば、「蝶」です。

水泳のバタフライとお蝶夫人のテニスプレイは例えが全然違いますが…?

でもお蝶夫人は美人、テニスプレイも完璧なのでやはりクイーンには違いありません。

ひろみの親友愛川マキ!ひろみの良き支えであり掛け替えのない存在!

ヒロインひろみの親友の愛川マキは、いつもひろみと行動を共にしています。ひろみと一緒にテニス部に入部し、楽しい高校生活を送っていました。

マキもひろみと同様に、女子高生らしくて何とも幼っぽく見えます。そこが彼女の性格さを出している証とも言えます。でも宗方コーチがひろみを選手に任命してから、2人の間は激しい差が生じます。

ひろみはコーチから毎日の様に厳しい特訓を受け、マキは他の部員たちと練習。親友であってもこんなに差が出てくると普通は複雑な気持ちになりますよね。でもマキはひろみにとってはとても大事な存在です。

ひろみが選手にされて、周囲の冷たい視線に苦悩してもマキはいつでもひろみの味方をしてくれました。全然彼女のことに対しては嫉妬感などありません。それにどんな時でもひろみの相談相手になったり、励ましてくれたりとマキは本当にいい子です。

でもよくは分かりませんが、ひろみとマキは幼馴染?だったんでしょうか?だってとってもお互いのことよく理解しあっているので、もしかしたら小さい時から親友だったのかな?とも思えます。

ヒロインが辛い状況に陥った時に、味方してくれる親友キャラがいると見ている側からして見ると本当にほっとしますけどね。

マキは本当にいつでも何処でも、ひろみの傍にいました。コーチの猛特訓の間でも見守っていましたし、試合の時でも「ひろみ、頑張って~!!」と声をかけていました。親友・同級生であっても、マキの方がひろみよりお姉さん的存在でしたね。

どんどんひろみがテニスの腕を上げて行っても、マキは全然引け目なども感じず、ひろみを支え続けます。ひろみが自主トレしたいと言えば、素直に付き合いますし、「ん、よっしゃ~!!」といつも彼女のやりたいことを手助けします。ここまでしてくれる親友って素晴らしいです!

マキは本当にひろみのことがほっておけない性分なんですね。ですがこのマキ、意外と大食いな面があります。

ひろみとハンバーガー店に寄った時に、マキは大きなのを平気で2個平らげてしまいます。とにかくマキがしゃべりだしたらもういつ止まるか分からないくらい、テンションが上がる時もあるんですね。(笑)

でもマキのようないつもおしゃべりで、テンション上がってばかりの女の子が親友であったことは、ひろみにとっては幸せなことだったと言えます。

本来ならひろみがどんどんテニスプレイヤーとしての階段を上がっていきつつあるのを見ていると、親友だったらどんどん差を付けられて寂しいな~って思うはずです。でもマキは全然そんなことはおかまいなしです。「ひろみはいつまでもひろみだよ!」そんなマキはひろみのいい所を見抜いています。

高校卒業後も勿論ひろみとマキは、同じ大学に進学します。ひろみは引き続きテニスをしますが、マキはテニスを辞めて、演劇部に入部します。ここで2人の道がハッキリ分かれてしまいます。

ですが、マキは大学生になっても親友ひろみのテニスプレイヤーとしての成長を、常に親友として見守り続けています。素敵な女の子ですね、マキは!

鬼コーチ宗方仁!不治の病でテニス生命を絶たれた残酷な過去とは?

県立西高校のテニス部に就任し、1年生の岡ひろみをいきなり選手に任命するなど、新人コーチながらも大胆なことをする宗方コーチ。ひろみを選手に任命した時から、テニス部の反発は激しく、宗方コーチにも批判が殺到します。

お蝶夫人でさえも一時期は、宗方コーチのやり方に納得が出来ず、ひろみに対しても冷たい態度を取るなど、一体この宗方コーチは何を考えているのでしょうか?

さて、原作の中で宗方コーチの異母兄妹の緑川蘭子とひろみがコーチのことで会話をするシーンがあり、蘭子がひろみに対して、「あの人の走ってる姿見たことある?プレイしたこと見たことある?」と話します。ひろみは「コーチ、何処か具合が悪いの?」と蘭子に聞きます。

蘭子は「あの人、もう二度とテニスは出来ないのよ。」と涙を流します。ひろみは大ショックを受けます。あのコーチが実はもうテニスが出来ない体だったとは思いもよらなかったからです。

一体宗方コーチはどうして二度とテニスの出来ない体になってしまったんでしょうか?

実は宗方コーチ自身も以前は、テニスのトップ選手でした。親友の男性と常にダブルスを組んで何度も優勝するなど随分功績を残してきた彼です。

ところが22歳の時のある日、試合中に宗方コーチは、突然の発作に襲われて倒れてしまいます。救急車で病院に運ばれ、医師の診断の結果「白血病」で余命3~5年と宣告され、そしてテニス選手として一番残酷な「再起不能」とも宣告されて、彼は何とも奈落の底に突き落とされてしまいました。

今までテニス選手として、常にトップを走ってきたのに、「不治の病」「余命宣告」「再起不能」など宗方コーチにとって、死ぬほど以上の残酷な運命をしょいこむ羽目になりました。

「俺はもうテニスが出来ないのか!もう二度と!」彼はこの残酷な運命を呪います。そんな時宗方コーチの祖父の「お前がテニスが出来ないなら、代わりに出来るものを探したらどうだ?」と提案します。

その祖父の一言で、宗方コーチは、残された命をかけて選手を育てるコーチになろうと決心します。そして自分が育てるのにふさわしい選手探しを始めます。

そしてやっと出会ったのがヒロインの岡ひろみだった、という訳です。

ところで宗方コーチと共にダブルスを組んでいた男性選手は、この時から行方不明となってしまい、以後連絡が途絶えてしまいました。

白血病は血液のガンとも言われています。なかなか治療法が難しく、現代でも難病の1つになっています。

この22歳の若さでテニス生命を絶たれた宗方コーチは、本当に残酷な過去を持っていたんですね。にもかかわらず、そんなそぶりは1度も見せることなく、常に冷静沈着、周囲には自分の病気のことなど漏らすようなことはありませんでした。

コーチになることを決心したことで、宗方コーチの選手探しは大変なものでした。日本中をあちこち回り、自分の命のあるうちに何としてでも、自分に相応しい選手を探しだして育てるんだと…!!

でも有望な選手なら、自分の妹蘭子や、テニス界クイーンのお蝶夫人がいます。でも宗方コーチにとっては2人はもうテニスでは実力がありすぎるので、今更育てる対象にはなりませんでした。

やはり育てるなら無名選手がいい!と宗方コーチは諦めることなく探し続けていました。

ああ~、こうして見てみると宗方コーチの残酷な過去には涙が出ます!悲しむ暇などなく、県立西高校のコーチを引き受けて、病気持ちだったなんて全然分かりませんでした。

でも妹の蘭子だけはそんな兄の病気を心配していました。蘭子以外はそんなコーチの病気のことなど誰1人として知りませんでしたから。

宗方仁、辛い過去を持った男性です。

ヒロイン岡ひろみ!平凡な女子高生からいきなり選手に任命された苦悩

県立西高校の1年生で、ヒロインの岡ひろみ15歳は、親友のマキと一緒にお蝶夫人に憧れてテニス部に入部します。

県立西高校のテニス部は、「テニス王国」と呼ばれ、お蝶夫人やキャプテン、音羽京子と取り巻き3人がいつも試合の選手でした。今までのコーチが辞めてしまい、新任のコーチが来るまでは、女子、男子テニス部も独自のカリキュラムで練習をしてきました。

クラブが終われば、ひろみやマキは帰りに「何処へ食べに行こうか?」と寄り道するのが決まりでした。自宅に帰れば母親の作る夕飯があるのに、どういうわけか彼女たちは寄り道しては、外食の繰り返し。よくおこずかいがありましたね!

でもそれは激しいトレーニングの後の彼女たちのリラックスタイムでもありました。大勢のクラブ仲間とハンバーガーやうどん定食を食べに行くなど、10代の食べ盛りを象徴していました。

ひろみにして見れば、今が一番充実しているときでもありました。「いつもお蝶夫人の傍にいられるだけで幸せな私!」憧れのお蝶夫人は優しくしてくれるし、他の仲間たちとも上手くやれるし、ひろみにとってテニスはまだアクセサリーのようなものでした。

そんな時に新任のコーチがやってきました。彼の名前は宗方仁。庭球協会の推薦で県立西高校のコーチを引き受けることになりました。突然の鬼コーチの登場で、テニス部の雰囲気がガラリと変わりました。

宗方コーチの指揮はとても厳しく、ハードトレーニングをさせる毎日。ですから殆どの部員がもうヘトヘトになってしまう始末でした。

そして試合が近づいたある日、宗方コーチは部員全員を集めて、選手の名前を発表します。お蝶夫人、キャプテン、取り巻き3人、最後は音羽京子かと思ったら?何と宗方コーチはひろみに「岡、選手はお前だ。」と任命します。

耳を疑うひろみでしたが、急に周囲の態度が一変し、「あの子、きっとコーチに取り入って選手にしてもらったのよ!」と冷たい視線がひろみに突き刺さります。

ひろみはコーチに何度も断りに行きますが、ガンとしてコーチは選手の変更はしません。このことで音羽京子はひろみに対して、嫌がらせを始めるようになりました。

ひろみのロッカーに置いてあるくつにがびょうを入れたのです。そうとは知らずにくつをはいたひろみは、激しい痛みを感じ、がびょうがあったのを発見、思わぬことを思いつきます。

それはがびょうが刺さったから、大けがしたとして足に包帯をぐるぐる巻いてコーチに「試合には出られません。」と再度断ります。でもコーチは「どんなケガだ?傷口を見せてみろ。」と無理やり包帯をほどいてしまいます。

それでがびょうの小さな傷がたちまちばれてしまい、選手辞退には失敗しました。コーチからは厳しい特訓、そして周囲からは冷たい視線と噂話で、たちまちひろみのテニス部の居場所がなくなってしまいました。苦しむひろみです。

でもお蝶夫人から古いラケットをもらったり、藤堂さんの「ベストを尽くせばいいんじゃないかな。」の励ましで、ひろみは試合に出ることにします。

しかし、初試合に出てみたものの、ひろみは緊張して上手くいかず、けいれんを起こして試合を棄権となりました。

初試合では藤堂さんに励まされたように、ベストを尽くすつもりでいましたが、やはり1年生のひろみには試合に出ることはかなり重荷になりました。ですが宗方コーチはその後も容赦なくひろみを選手に任命し続けます。

先輩たちのひろみに対する風当たりはますます強くなり、段々ひろみはテニス部に居ずらさを感じるようになりました。

只ひろみを待っているのは、宗方コーチの厳しい特訓の日々でした。

テニスアニメのエースをねらえ!登場人物が高校生の割に皆大人っぽい

テニスブームを巻き起こすきっかけとなった、スポ根アニメのエースをねらえ!は原作者が山本鈴美香先生で、昭和48年~昭和50年までの約3年間週刊マーガレットに掲載されて、大人気になりました。

アニメでは出崎監督の東京ムービー制作で、昭和48年10月から半年間放映されました。ですが本放送の時は思ったより視聴率が伸び悩み、原作とは全然違った形で放送終了となってしまいました。

ですがその後再放送をすることにより、人気が急上昇し、昭和53年に新・エースをねらえ!として新たに放映されました。

さて、この人気アニメのエースをねらえ!の登場人物は全員が高校生です。県立西高校の生徒達です。ですがこの物語に出てくる高校生たちってすご~く大人っぽいと思いませんか?

ヒロインの岡ひろみはまあそこそこの平凡な女の子って感じはしますが、テニス部の先輩たちは1~2歳上なのに異様に大人っぽいんですよね。

キャプテン、お蝶夫人、音羽京子や取り巻き連中、男子テニス部のキャプテン尾崎、その親友の藤堂にしても皆大人びて見えます。特に注目したいのがお蝶夫人。女子高生にして巻き毛のヘアにピンクのリボン。どう見ても日本人には見えません。

髪が金髪なので、もしかしたら外人?って思えますがそうでもないようです。

エースをねらえ!が丁度ヒットしてた時は、私はまだ小学生でしたので、高校生が大人びて見えたので無理もありません。でも少女漫画では当時お嬢様のヘアスタイルにどうしても憧れる時期があり、やはりお蝶夫人の髪型は誰もが真似したがりましたが、実際に真似た子供はいませんでした。

あの髪型は髪が相当ロングで、金髪じゃない限り無理でしょう。

それからお蝶夫人の最大のライバルで、宗形コーチの異母兄妹である緑川蘭子は、いかにも女子高生離れしすぎてます。現実に彼女がいたら、男子は怖がるんじゃないでしょうか?(笑)身長が170センチある蘭子です。

そして宗方コーチ。年齢は27歳ですが、何だか老けて見えます。もっと年上に見えます。でも結構クールなイケメン男性です。冷静すぎて表情を出さない印象です。

沢山の登場人物が揃う中で、ヒロインのひろみが幼く見えるのはどうしてでしょう?やはりテニスを題材にした漫画なので、ヒロインまでもが大人っぽく見えてしまうとストーリーに面白みを感じません。ですからちょっと子供っぽくすることがアニメを見る年齢層に大きく関わってくるからです。

でもこの作品は少女だけでなく、少年たちにも結構支持されていましたね!個性豊かな登場人物勢ぞろいで興味を引かされたんでしょうね。今職場で、エースをねらえ!の話が持ち上がると男性陣も「ああ、あれ見てたよ!小さい時お蝶夫人が好きでね~!!」なんて聞いたことがあります。

昔少年時代に見ていた男性は、クルクル巻き毛のお蝶夫人に憧れていたのかもしれません!(笑)

男性の登場人物にしても、当時としてはイケメンばかりです。宗方コーチだけじゃなく、男子部員の尾崎、藤堂、そして新聞記者の千葉など全員イケメンです。漫画だからこそイケメンが揃えるんでしょうね。

ですがテニスに対する思いは皆熱いものでした。そこが高校生らしさを出しています。