Monthly archives: 9月 2017

寺堂院高校の八木沢三姉妹!バレーのコーチは三姉妹の母親であった!

こずえとみどりが富士見高校バレー部で、練習に熱を入れているころ、また新たに大阪のライバルが登場しました。それは寺堂院高校の八木沢三姉妹です。この八木沢三姉妹は寺堂院高校バレー部のメイン選手で、様々な技を持つ今までにない手ごわいライバルです。

この三姉妹が一番得意とする技は「三位一体攻撃」で、この技を破った高校は何処にもありません。あの中学時代の最初に出会ったライバル垣之内良子ですらも、太刀打ちが全然出来なかったほどです。

寺堂院高校に敗れた垣之内は、こずえに「ばってんらの分も頑張ってほしかたい!」と打倒寺堂院を託します。何処の高校もどうしても八木沢三姉妹の三位一体攻撃を破る方法は見つけ出せず、富士見高校バレーチームも試合に不安を募らせます。

その技を破るために猛特訓をするこずえですが、練習が度を超しすぎたのか、チームメートの1人中沢がケガをしてしまいました。ちなみに中沢は、富士見学園中学時代の落ちこぼれグループの元1人で、こずえやみどりと共に富士見高校のバレー部に進みました。

試合に参加することが出来なくなってしまい、中沢は病院に入院となってしまいます。こずえはそんな中沢のところへお見舞いに訪れますが、夜の病院の庭でバレーの練習をしている3人の人影に気づきます。

様子を見に行くと、練習していた3人はあの八木沢三姉妹でした。そして傍で練習の様子を見守っていたのは、何と三姉妹の母親・八木沢美樹だったのです。車いすに乗り、三姉妹の幼少時代からバレーを仕込んできたという、コーチでもあったのです。

ですから得意技の三位一体攻撃を開発したのも、八木沢美樹だったんですね。練習中は3人を娘としてではなく、選手として厳しくコーチしていました。ですが病気がちの母を心配する三姉妹ですが、「私のことは心配あらへん。練習や!練習を続けるんや!」と厳しく接する母親・美樹でした。

こずえはこんな所で、三姉妹が特訓していたことに驚いてしまい、いかに今までの中で一番手ごわい相手かを思い知らされました。ですが三位一体を破る方法は見つけられませんでした。

インターハイ決勝で、寺堂院高校とぶつかった富士見高校。噂通りの三位一体にはどうしてもかないません。その時、三姉妹の母親・美樹は病室からテレビ観戦をしていました。美樹の病気は重く、看護師付きでないといけない状態でした。

でも富士見高校は、どうしても三位一体を破りたかったため、キャプテン大沼とこずえがぞれぞれダイレクトスパイクやダブル回転アタックを、急きょ考えますが、やはり三姉妹のパワーにはどうしても歯がたちませんでした。

でもその三位一体にも、弱点がありました。いつもいつも飛び上がってばかりいて、スパイク体制にいたので、足への負担がかなり大きかったのです。三姉妹の三女・桂が足を捻挫し、サポーターを巻いたら、一挙に三位一体の弱点がみるみる分かってしまいました。1人の行動だけを見ていれば、誰がスパイクしたのかが分かったのです。

これで長い事謎だらけだった三位一体の攻撃を破る方法を見つけ出した富士見高校でしたが、そのレシーブを受けようとしたこずえが「肉離れ」の怪我をしてしまいました。

折角謎が解けたというのに、惜しくも富士見高校はインターハイで、寺堂院高校には勝てませんでした。

そして優勝をしたのを見届けて、三姉妹の母・美樹は亡くなってしまいました。

こずえの初恋の人一之瀬努!こずえと両想いなるも、悲劇が彼を襲う!

ヒロインというものは、ちゃんと好きな人がいて、その相手もヒロインを好きになると言った当たり前のような設定が必ずしもあります。まさしくこのヒロインこずえと同級生の一之瀬努もそうでした。

一之瀬努は実は、こずえとは遠い親戚であり、転校してすぐに2人は仲良くなりました。努は新聞部に所属していました。こずえは海辺の砂浜で、よく努と会っていました。そしてこずえが落ち込んだとき、努は何かとこずえを励ましてくれました。

努も成績優秀で、こずえと同じ富士見高校への進学を目指していましたが、八百屋を経営している父親がケガをしたため、進学を断念して父親の代わりに家業を継ぐ決心をしました。八百屋は経営不振なので、何とかここで巻き返しをしないと店をたたむことになりかねない…と努から話を聞いたこずえは、自分が高校進学を諦めて実業団のバレー部に入れば、その契約金で努を高校に進学させることが出来るのでは?と大胆な行動に走ってしまいます。

ですが、やはりこずえの本心は高校へ行ってもバレーを続けたかったのです。でも努はそういうことをしてもらっても嬉しくない、こずえには高校でも是非バレーを続けて欲しいと説得し、彼は進学を断念し、家業を継ぎました。

ここからこずえと努の道は二手に分かれてしまいましたが、でも「お互い今の青春を大事にしよう!」ってことでこずえもやっと高校のバレー部で本格的に動くこととなりました。親友のみどりも一緒なので、心強いです。

高校バレー部でも引き続き本郷先生がコーチとなり、大沼キャプテン率いるチームが誕生します。高校生になって更なるライバルの登場で、こずえの心は困惑します。多くのライバルたちの技を見ているうちに、自信喪失になるこずえでしたが、努は相変わらず優しく励ましてくれました。

自信喪失になるも、ネガティブになっている暇などないこずえは、大沼キャプテン、緑と共に本郷先生から新技ダブルアタックの特訓に励みます。ダブルアタックとは、本郷先生自身の考えだした技で、3人の呼吸が合わないとマスター出来ません。

ダブルアタックとは3人攻撃性のスパイクで、大沼キャプテンがトス、そしてみどりが左から右への長いスパイク、そしてこずえがそれを更に強打するスパイクなのです。上手くいかず悩むこずえを努は仕事をしながら見守っていました。

一方の努は、現代で言う移動図書館のような「産地直送野菜販売」をしていました。ですが、アニメの中では16才でありながら、トラックを運転してあちこちを回っています。あれれ?免許って18歳以上でないと取得出来ないはずではないでしょうか?

でも努は家業のやり直しを図るには、青空市場がいいだろうと考えて、トラックの荷台に新鮮な野菜を運んであちこちのアパートや県営住宅などの大勢人の集まりそうな所へ商売に回っていました。

でもそんな仕事で忙しい中、こずえの試合を見に来てくれた努でした。準優勝戦でダブルアタックがマスター出来て、優勝戦の前日2人は試合が終わったら、富士山に登ることを約束します。

今まで付き合ってきて、お互いに心が通じ合い両想いになれた2人です。

そして優勝戦当日の日、努は山奥の農家へ野菜を仕入れに出かけていました。それが終わってからこずえの試合を見に行こうとしていたのです。山道はぬかるみが多く、トラックの運転はさすがに危険でした。

しかし、急な悲劇が彼を襲います!山道をトラックで走らせていた努は、ブレーキが効かず、不運にも谷底へ落ちる事故にあってしまいました。

折角優勝したものの、病院へこずえが駆けつけた時には、努は息を引き取ってしまいました。突然の悲しみがこずえを襲いました。

こずえの最初のライバル垣之内良子!彼女の得意な回転レシーブとは

こずえのとって、中学時代の最初のライバルは福岡中学の垣之内良子です。独特な福岡弁を話す女子中学生で、何だか普通の女子中学生とはかなり離れたような男子っぽい面が見られます。

「鮎原さんかいね?ばってん垣之内良子。これからうちのライバルとなるとね?お互い頑張ろうね!」親しみを感じる彼女でもあります。ですが福岡中学のキャプテンとあって、かなりこずえにとっては手ごわいライバルです。

垣之内が得意とする技は回転レシーブです。どんなスパイクでも軽々しく回転してレシーブしてしまいます。この技を見せつけられたとき、さすがにこずえも驚いてしまいました。日本全国には色んなライバルがいるのだと感じられずにはいられませんでした。

垣之内が得意とする回転レシーブとはどんなものなのでしょうか?私自身の記憶では、相手チームの投げたサーブのボールをまるで条件反射みたいな形で、本能的に読み取って、すばやく走って回転してレシーブをするということでしょうか。

回転レシーブをするのですから、勿論体だって軟らかくないといけませんし、そして足だって速くないといけません。垣之内の一番得意とする技ですから、女子中学生としてはかなりの練習量を積んできたことが分かります。

しかし、垣之内の回転レシーブを見た時からこずえは、すっかり動揺してしまいます。福岡中学との試合を不安に思うそんな時に、本郷先生は「試合のことは忘れるように!」と選手たちをリラックスさせるために、レコード鑑賞をするように命じます。

そして運命の日に富士見学園は、福岡中学と優勝をかけて勝負します。どうしても垣之内が得意とする回転レシーブを破らないと優勝の可能性はありません。

そんな時にこずえが考えだした回転レシーブを破る方法とは?コートチェンジした時に、体育館の窓から太陽の光が入ることをに気づいたこずえは、スパイクする時に垣之内のレシーブする位置が丁度ガラス越しに太陽の光が当たることで、回転レシーブを破れるのでは?と考えます。

そしていざその場面に直結した時!こずえのスパイクが垣之内の所にめがけていきます。そうすると太陽の光がもろに垣之内の目に当たってしまい、まぶしさで回転レシーブは出来ませんでした。

そのこずえの作戦は成功し、富士見学園は優勝に輝きました。

回転レシーブを破られた垣之内は、「さすが鮎原さん。私の回転レシーブを見事に破ったとよ。でも勝負はまだまだこれからたい!」と負けても強気です。やはり九州男児なみの根性が彼女にはあったんですね。どう見ても男の子っぽい女子中学生ですからね。(笑)

回転レシーブを破られ、垣之内はその後新兵器を使うようになり、こずえに対して再挑戦の手紙を送るなど、相変わらずのライバル意識を燃やしています。

それからはこずえが垣之内の新兵器・変化球スパイクを破るために、本郷先生の指示で、体操部に一時入部して空中回転レシーブをマスターするための練習を始めます。チームメートと一緒に練習できない孤独感を感じながらも、こずえは体操部の先生の教えの元で、空中回転レシーブの特訓を受けました。特訓に耐え、ついにこずえは空中回転レシーブをマスターすることに成功しました。

手ごわい垣之内の新兵器・変化球スパイク。二度目の福岡中との試合で苦戦を強いられる選手たち。最初はこずえが不在だったため、なかなか垣之内の変化球スパイクに太刀打ちできませんでしたが、やっとこずえの登場で、空中回転レシーブでまたまた垣之内の新兵器は破られてしまいましたが、無理な練習がたたってこずえは捻挫をしてしまい、試合には勝てませんでした。

残念無念!これが青春なんです。

こずえ&みどりコンビの最強技!木の葉落としって一体何?

こずえ&みどりの名アタッカーコンビの最初の技を皆さんはご存知ですか?それは「木の葉落とし」です。この技は後々はみどりがメインの技として使っていくことになりますが、アタックNo.1では技には色んな名前が付いています。

「ダブルアタック」「マシンガンアタック」「風船アタック」「竜巻落とし」などこんなに沢山あります。ですが今回は「木の葉落とし」についてお話しましょう。

そもそもこずえとみどりの2人が何故木の葉落としをするようになったのか?は理由があります。富士見学園と浜紀中学との合併が持ち上がり、浜紀中学の「四天王」が自分たちのバレーの実力の方が上だということで、4人制のバレー試合を申し込んできます。

勿論こずえやみどりも四天王に負ける訳に行かず、せっかく上手くまとまりかけた富士見バレー部のプライドをかけて4人制バレーの試合をしますが、何と!負けてしまいました。

四天王に負けてしまったこずえとみどりは悔し涙を流します。この四天王に勝てるような技を身に付けたい!それで富士見大学のバレー部キャプテン大原まりに頼んで、春休みの合宿に2人は特訓のため、参加します。

実は大原まりは木の葉落としの技を持つ、名アタッカーでもあったのです。2人はその技の素晴らしさを知り、大原に教えて欲しいと頼みます。ですが大原は、「この技はとっても難しいの。自分たちで練習しなさい!」と厳しく突き放します。

大学生バレー部と一緒に練習に励むこずえとみどりでしたが、なかなか木の葉落としのコツがつかめず、苦悩します。

木の葉落としが出来なければ、四天王には勝ち目はない!2人は悩みながらも諦めずに練習を続けます。ですがやはりなかなかこの難しい技のコツをつかめることは難しくて、さすがのアタックコンビもへとへとに疲れてきました。

そんな時にこずえは、川で一枚のこの葉が流れているのを目にします。ず~っとこの葉は流され続け、突如ストンと落ちて沈んでいきました。こずえは「これではないか!」と見出し、ボールで試してみます。すると見事に成功しました。

この葉落としは、サーブの技として今後試合でよく使われていきますが、現実でもこの技は使えます。やはり現実でもこの技をマスターするのは、かなり難しいらしく時間がかかるトレーニングとも言えます。

サーブをする時に、ボールには回転をさせません。そして相手のレシーバーの前で急に落ちるといった運びなんですが、現実に見たことないので何とも分かりません。

木の葉落としをマスターすることに成功した2人は、二度目の4人制バレーで四天王との試合でこの新技をどんどん使い、見事に勝利します。そしてみどりにとっての得意技となり、今後もこの技は披露されることが多いです。

時にはこずえもこの技を使いますが、みどりがメインになっていきます。確かにスポーツ選手は得意技がありますね。相撲、スケートのような球技以外でも。

得意技を身に付けるのも、日々の努力の成果です。でもスポーツ選手は怪我がつきものです。特に野球などは怪我が多く見られます。鍛え方がいくら一般人とはレベルが違うとはいえ、怪我をする時はします。肘、手首、足首、ひざ、関節など、野球選手に始まったことではありませんが、技をマスターするからには、多少の怪我も覚悟の上では出来ないでしょう。

まさしくこずえとみどりは、木の葉落としを見事に制覇した努力の賜物と言えます!

こずえの無二の親友早川みどり!二人は何処へ行くも一緒だった!

早川みどりは、第2のヒロインと言えます。その理由はこずえと一緒に行動を共にする無二の親友だからです。ですがこの2人最初は、とても確執がありました。

早川みどりは、こずえが新キャプテンに就任したばかりの頃、富士見学園に転校してきました。バレーの能力はこずえと五分五分の差。ですがみどりはお金持ちの1人娘で、我儘な所がありました。何でも自分の思い通りにならないと済まない性格です。

ですから女王様気取りなので、チームメートからは嫌われ者の存在。挙句の果てには、こずえにキャプテンの座を自分に譲れとの何とも無謀なことまでしでかす始末です。

「私がキャプテンにならないとこのチームはやっていけないわ!」と軽々とこずえからキャプテンの座を奪い取り、みどりは自分の指揮でチームをまとめようとします。さすがにいくらお嬢様でもここまでやるとチームメートたちも呆れるどころか、怒り心頭です。

初めての地区大会で、キャプテンになったみどりは、こずえより目立とうとして個人プレイに走ってしまいます。大事な試合中なのに、みどりとこずえは喧嘩をしてしまい、とうとう試合には負けてしまいました。

本郷先生の厳しい言葉や、こずえがバレーをやるにはいかにチームワークが大事かと言うことを聞かされて、みどりはそこで改心し、こずえと和解出来ました。そこから2人は素晴らしいアタック・コンビとして富士見学園バレー部のメイン選手と成長していきます。

チームメートとして、そして親友となったこずえとみどりは、今後バレー人生を共に歩んでいく同士として、切っても切れない間がらになりました。でも親友って本当にいいですよね。困った時、お互いに助け合い、嬉しいときは分かち合えることが出来ます。

人間一生のうち、親友の存在は絆が切れない限り、いつまでも続きます。

そしてこずえとみどりは、世界ジュニア選手権日本代表の11人のメンバーの中に選ばれます。ここからは本郷先生のコーチを離れて、猪熊コーチの元で特訓を受けることになります。ですがこの猪熊コーチは、本郷先生以上に厳しいスパルタ式で11人の選手たちを特訓します。もうそれは男子選手レベル以上のしごきようで、逃げ出す選手が出てしまうほどでした。

ここでもこずえはキャプテンとなり、チームメートをまとめようと頑張ります。勿論みどりはそんなこずえを助けてくれます。

オールジャパンのチームメートたちは色んな人物が登場しますが、中には「バレーが憎い!」と言って頑な心を持った少女がいて、こずえやみどりに反感をかったり、困らせたりすることが多々ありました。そして喧嘩になったりしてこずえやみどりは悩みました。

でもこずえのキャプテンとしての誇りは、今後オールジャパンのチームを引っ張っていくこととなり、やがてチームメートの心が1つとなって、世界へ羽ばたくことが出来ました。

そして世界選手権が終わって、2人は高校進学を控えていました。こずえは実業団のバレーチームからスカウトをされましたが、結局富士見高校へ進学することとなり、親友のみどりも同じ高校へ進学することになりました。

ここでも2人はバレー部に入部、先輩の嫌がらせにも負けることなく、バレーに賭ける青春は続きました。

選手に厳しくも愛情ある本郷先生!こずえ達の尊敬するコーチだ

こずえが富士見学園バレー部のキャプテンとなり、素晴らしいチームが出来上がりました。そしてコーチは本郷俊介先生が引き受けることになりました。でもこの本郷先生、実はバレーに対しては全くの素人でした。

大学時代は野球部に入っていたことも有り、自分のスポーツ経験から独自の考え方でこずえ達を指導するようになりました。野球とバレーボールでは、内容も全然違いますし、第一バレーを知らない本郷先生にとって、これは凄く難しい課題とも言えます。

でも富士見学園は、優秀生徒の集まりばかりでしたので、本郷先生は果たしてそれでいいのだろうか?と疑問を抱きます。他の先生の「スポーツはただのアクセサリーにしか過ぎない。」の一言で、本郷先生はバレー部を強いチームにしてみせようと決心します。

でも本当なら、バレーのことを知らない先生がコーチを引き受けるのはどうかと思いました。中高生のクラブには、必ず顧問の先生が監督をしていましたが、ちゃんと担当するスポーツの知識はありました。いくらアニメとはいえ、本郷先生がどうやってバレーの知識を身に付けたのかは全くもって不明です。

コーチ就任の頃は色々バレー部に、ゴタゴタが起こり、一度は本郷先生にコーチを辞めてもらおうと言った荒れた事件が発生しました。バレーの知識に関して全く素人の本郷先生の最初の苦悩でもありました。

それはバレー部員たちが「コーチなしでも十分自分たちでやっていける!」と言った自信があったからです。

でもよその中学と練習試合をしてみて、完敗したことで選手たちが気づいたのはチームワークの大切さとコーチの存在。やはり指導するコーチがいないとチームはやっていけないことをこずえ達は改めて知ることになります。

ここで本郷先生は正式にコーチに復帰し、厳しい特訓を始めます。

本郷先生は確かに厳しくて、鬼みたいなところがありますが、実はとても選手思いの優しいコーチでもあったのです。1人1人に対して時には厳しく、そして隠れた愛情を注ぐ男性だったのです。

それに選手たちの得意・不得意な所をよく見ており、苦手分野を克服できるように訓練させるなどとてもバレー素人コーチとは思えません。何処でそんなにバレーの知識を覚えたのでしょうか?アニメではそんな場面はありませんでしたが、やはり元野球選手だったことも有り、何かしら独自開発させたのでしょう。

全国中学バレー試合から、こずえ達と本郷先生の絆はどんどん固まっていき、本当に一心同体になっていきました。そしてこずえ達も本郷先生を心から信頼するようになり、また本郷先生も選手たちを大切に思い、信頼を厚くさせて行きました。

そして試合では選手たちがピンチになっても、常に冷静であり、次の作戦を指示するなど本当にこずえ達のかけがえのないコーチとしての存在になっていきました。

アニメのストーリーが進むにつれ、本郷先生のコーチとしての活躍ぶりが実に見事に描かれていることが分かります。

こずえは不思議な少女!素人をわずか1か月でバレー出来るように特訓

こずえは病気療養のため、叔父夫婦の家に預けられながら富士見学園中学に通うことになっていました。ですが、富士見バレー部の練習を見ていて「今は両親に病気だからバレーを禁じられてるけど、やっぱりバレーは好きだし、やりたいな。」と心底思っていたはずです。誰だって好きなものは忘れられませんし、辞めることなど考えられません。

ましてこずえにとってバレーは、青春の1つ。病気で出来ないから仕方がないと思いつつもやはり体はバレーがやりたくてうずうずしていました。

バレーの練習をしていたキャプテン、桂城由美がこずえが自分たちの練習をずっと見ていたのを発見、「あの子、一体何かしら?」と突如ボールをこずえの方へ投げます。

投げられたボールに気づいたこずえは、とっさに「アタック!」とスパイクします。桂城キャプテンは、こずえの身のこなしから、「あなたバレーが出来るのね?」と見抜きます。

しかしこずえは意外にも「第一あんなバレー部じゃ。」と一言。桂城キャプテンは自分率いるバレー部を侮辱されたと思い込み、「じゃあ私達のボールを受けてごらんなさいよ!」とこずえめがけて集中攻撃。

そこへ駆けつけた落ちこぼれグループが「鮎原さんに何するのよ!」とバレー部員たちに怒りをぶつけますが、バレー部員は「あら、あんたたち不良のくずじゃないの!」とたちまちバカにしだします。

さすがに反論出来ない落ちこぼれグループ達。桂城キャプテンは「私達、喧嘩は嫌いだけど、スポーツで勝負するならいつでもいいわよ!」とこずえを挑発します。するとこずえは「いいわ!」とバレー部との挑戦を受けて立ちました。

動揺する落ちこぼれグループ達でしたが、こずえはバレー部に「1か月時間を頂戴。」と強気に出ます。バレー部は「あなたたちに何が出来るのかしら?」と言わんばかりにこれまたバカにして笑いだします。

でもこずえの思いは真剣そのもの。きっとバレー部との戦いに勝ってみせる!と心に決めます。ですが肝心の仲間たちはバレーの経験などありません。この1か月でどうやって仲間たちにバレーが出来るように仕込むというのでしょうか?

翌日からこずえは仲間たちと1か月間の自主トレーニングを始めます。最初は張り切っていた仲間たちでしたが、早くも初日から脱落者が出ました。でもバレーは6人制ですから、1人でも欠けると試合には望めません。

こずえは何としてでも、5人を励まし続け、浜辺で厳しい特訓をします。しかし素人5人相手にこずえはよくやりますね。それだけバレーに対する情熱が熱いんですね。

でもバレーだけでなく、野球やサッカー、バスケットボールなど球技のスポーツはリーダーなしではやっていけません。やはり周囲をまとめる存在があるからこそチームは成り立っていくのです。

こずえは芯の強い女の子ですから、好きなバレーのためならどんな勝負にも受けて立つ性格です。これはストーリーがどんどん展開していくうちに明確になっていきます。

それにこずえの特訓の成果で、仲間たちはバレーの基礎であるサーブ、レシーブをどんどん上達させていきました。これこそがこずえのバレーのキャプテン能力発揮を見出すきっかけとなります。

そして1か月後のバレー部との戦いで見事に勝利したこずえと落ちこぼれグループ達。桂城は負けを認めて、こずえを新キャプテンにさせ、改めてチームメートとして迎え入れます。

さあ、ここからこずえの本当のバレー青春開始です!

富士見中学に転校したこずえ!何故か落ちこぼれグループの親分!

こずえが転校してきた静岡県の富士見学園中学校は、優等生の集まりの学校と言われています。いわゆるがり勉の生徒の集まりなので、特にスポーツで強いというわけではなく、学力優秀で有名校へ生徒を送りだすことに力を入れている有様です。

ですが中学校ってそれで本当にいいのでしょうか?中学と言えば、まだ義務教育の最中です。思春期の真っ盛り、多感な時期でもあるので、勉強も運動も本来は生徒たちのカリキュラムに合わせてするものではないでしょうか。

それが先生や親の都合だけで、勉強さえ出来れば有名校に入れるなんてことは、間違っていると思います。どうしたって能力差は出てくるもんです。

そんな生徒の気持ちも考えないで、勉強が出来ないと言った理由だけで、「落ちこぼれ」にされるともう殆どの生徒は落ち込みますし、やる気を失くします!

ですから落ちこぼれと言われた生徒は、先生や親、周囲の大人たちに反発したくなるものなんです。ですが反発の裏には、「助けて欲しい!」と言った気持ちが実は隠れているのです。これがなかなか先生や親たちは気づいてもらえないんです。

第1回の放送で、こずえは授業中に居眠りをするシーンがあります。こずえは、東京の中学校に居た時から成績は優秀なので、もしかしたら頭よすぎて富士見学園の授業は東京時代より優しく感じてたから、余裕で居眠り出来てたのかな?なんて想像していました。(笑)

しかし別に優等生じゃなくても、授業が眠くなることは多々ありました。例えばこの先生の授業はつまらないとか、嫌いとか色々理由はありました。確かに話がつまらない、理解できないと眠くなってきます。

勿論こずえの居眠りに先生は怒っていましたが、彼女はそんな先生のことも全然気にせず平気であくびを「アー、アー。」これには笑えました。いかにもその辺の生徒と変わりがないってことです。こずえだって1人の女の子ですからね。

でもこずえも転校したばかりでしたので、孤独感を感じていたのです。そんな時に出会ったのが落ちこぼれグループ。性格の全然違うもの同士程仲良しになれるといった例があるように、このこずえと落ちこぼれグループの両極端な面がお互いに引き合えたとも言えます。

落ちこぼれグループ5人は、先生たちからは不良扱いされていました。何とも理不尽な話です。勉強できない、成績不振な理由なだけで優等生とはすっかり差別化されて、学校からは疎ましい存在。そんなことってありますか。

ですがこずえと落ちこぼれグループはすぐに仲良くなり、浜辺でゴーゴーダンスをして遊びます。ここで驚いたことに、落ちこぼれグループは、こずえのことを「親分」と呼び始めます。

優等生であっても、こずえは落ちこぼれグループのことは決して差別することなく接してくれたのが良かったのですね。

勉強が出来なくても1人くらい優等生が混じれば、いざという時に落ちこぼれグループには心強い味方兼存在になります。

テスト勉強で、高得点を取れるような秘策を教えてもらえるとか?(笑)

でもこずえと落ちこぼれグループは、勉強面ではなく、バレーボールを通してこれから青春を共にしていく運びとなります。それが富士見学園バレー部との練習試合がきっかけとなりました。

こずえのバレー青春は本格稼働していきます。

ヒロイン鮎原こずえ!バレー選手なのに実は難病持ちだったらしい?

ヒロイン鮎原こずえは、アニメ開始時は中学2年生でした。ですがこのこずえ、勉強は良くできて優等生、そしてバレーは3度の飯よりも大好き・大得意の女の子なのに実はある病気持ちだったことが発覚しています。

アニメを見てた方、こずえの病気が何だったのか知っていますか?スポーツを元々やっている女の子が病気持ちだなんてとんでもない!と普通思いますよね。実は私もこのことは知りませんでした。

こずえが東京から静岡の叔父夫婦の元へやってきたのは、病気療養のためで、両親が預けたのでした。バレーは東京にいた時も大得意ではあったのですが、実はこずえには「結核」の難病持ちだったのです。

結核は昔は不治の病と言われ、これと言った治療法がなく、そのまま亡くなってしまう人が多かったのですが、こずえの場合はどうしてこの難病が治すことが出来たのでしょうか?実に不思議です。

そういえば、私が小学生の頃に、「ツベルクリン反応注射・検査」と言うのが実施されていました。確か結核菌の反応を見るための集団検査だったと覚えています。このツベルクリン注射をすると、皮膚に赤い腫れが出てきます。その腫れが大きいほど陽性、小さいと陰性と判断され、陰性の場合は「BCG」→(子供時代はハンコ注射と呼ばれていました。)を受けることになります。

でもあの陽性反応が出ると、やたらにかゆみが強く、ひっかきたくなどほどでしたが先生には「かくと良くないので、我慢して。」と言われたものです。

それに結核はとても感染力の強い病気だと言われています。昔は生活するにも不潔なことが多かった時代で、例えば現代でも日常で我々がよく飲む牛乳が原因で、結核菌に感染してしまう例が多かったのです。

それは昔は現代の様に牛の乳の雑菌を取り除くような清潔な対策がなかったため、そのまま絞った牛の乳を飲んでしまい、牛の結核菌に感染してしまう人が多かったと言えます。

つまり、結核は環境が原因の1つなのです。

よく他の漫画などで、「綺麗な空気の元で静養すれば、結核にもいい」なんて場面をよく見たことがありますが、こずえの場合もきっとそうだったのでしょうね。

東京は大都会ですから、排気ガスなどで環境汚染だらけでは、勿論結核にはいいはずないです。ですから静岡の富士山の見える富士見で、海風の入る所でこずえは療養のために叔父夫婦に預けられたと考えられます。

こずえは病気のため、好きなバレーも禁じられていました。ですが両親に隠れてバレーをしてしまったこずえ。隠したつもりでもやっぱり両親にはばれてしまい、大慌てしたこずえでした。

大急ぎで病院に両親と出かけて、検査を受けたこずえ。医師の診断にドキドキしながらも、一体自分の結核はどうなってるんだろうと不安感が襲いました。

レントゲン検査の結果、結核の陰はすっかりなくなって、医師が驚くほどの全快ぶりだと判明しました。これは医師の話からすると、バレーをやっていたお蔭で結核が完全に治ってしまったとのことです。

バレーのお蔭で結核が完全に治ってしまったなんて、本当にあり得るのでしょうか?アニメだからこそ出来る奇跡のシーンとも言えます。

結核の難病持ちのヒロインこずえが、奇跡的にも全快し、好きなバレーに本格的に打ち込んでいくということで、物語は進んでいきます。

バレーボールの青春アタックNo.1!アニメ放送時はバレーが大流行

バレーボールの少女向けスポ根作品・アタックNo.1は、原作者が浦野千賀子先生で、昭和43年週刊マーガレットにて約4年間掲載されたものです。

私は原作の漫画につきましては、まだ物心つく前でしたので、内容は全然知りません。アタックNo.1のアニメ自体を知ったのも、再放送されてからです。本放送は、昭和44年12月~昭和46年11月の2年間、全104話が毎週日曜日に放映されていました。

ヒロイン・鮎原こずえはアニメスタート時は、中学生で終盤は高校生にして実業団に入り、世界のバレーアタッカーとして成長していく物語でした。

でもアタックNo.1の他にも、バレーボールをテーマにしたスポ根作品は存在しており、「サインはV」がそうでした。でもこの作品は原作は漫画でしたが、実際の放送は実写版としてアタックNo.1と肩を並べるように人気がありました。

ヒロイン・鮎原こずえの声を担当していたのは、私が幼少時代のNHK「おかあさんといっしょ」で当時歌のお姉さんをしていた小鳩くるみさんです。歌のお姉さんが声優をやっていたなんて私は長い事知っていませんでした。

初めて気づいたのは、再放送されていて、エンディングの声の出演で知りました。小鳩くるみさんは顔はよく覚えてはいませんが、歌のお姉さんだった時の歌声はよく覚えています。ですから珍しい仕事に抜擢されたんですね、小鳩さんは。

役が中学生ですから、声優といえどもなりきるのが難しかったのではないでしょうか。2年間の放送でしたので、アフレコなどに忙しかったことでしょう。

さて、アタックNo.1が放送されたことで、バレーボールの人気は当時は非常に高かったと言われています。やはり昭和40年代はスポ根アニメのメニューが多かったことも有り、特にバレーボールは身近に出来るスポーツとして親しまれました。

ママさんバレー、子供会バレー教室、クラブ活動のバレー部など、アタックNo.1を見ていた子供達をはじめとするその親たちまでもが夢中になってバレーをしていました。

私などは本放送時はまだまだ小さい幼稚園児でしたので、バレーボールは出来ませんでしたが、小学生になって、再放送を見た時から近所の友達とバレーボールごっこをして遊んでいました。

でもバレーボールごっこをしていた時は、本物のバレーボールを使っていたわけでなく、ビーチボールや風船など割と小さい子どもでも気軽に使えるボールを使っていました。

中学生になって、体育の授業でバレーを取り入れていましたが、サーブ、レシーブなど本物のバレーボールで仮試合をした時は、皆素人でしたのでアニメの様にポンポンとプレイできてたわけではありませんでした。

本物のボールって固くて、レシーブなどすると手首が痛くてたちまち赤くなってしまいました。

よくオリンピックとかインターハイなどで、バレーの試合をテレビ観戦したことはありましたが、実際の選手はこんなに固いボールでプレイしていたのかと思うと想像もつきませんでした。

アニメを見てると、ボールはいかに軟らかそうに見えて、レシーブしているシーンをよく見てましたが、現実はアニメ程そんなに簡単にレシーブって素人では出来ないんですね。練習してこそ上達して、一人前のプレイヤーになるってことを知りました。

スパイクする前にトスしますが、あのトスも本当に難しいです。上手にボールをあげてスパイカーに引き渡すのがトスの重要な役目ですよね。あれもタイミングが大事で、息と呼吸が合っていないと上手くいきません。

バレーっていかに両腕と指の力を鍛えないと出来ないスポーツなんですね。

アニメのようにはいきません。